銀河外縁伝説 続NGC2903 IR720フィルター

サイトロン IR720 PROフィルターで1時間のNGC2903。

以前試したZWO IR850フィルターでは、銀河外縁はそれほど良く写らなかったが、もう少し可視に近い側まで通すIR720パスフィルターで試してみた。

望遠鏡:ORION VX12 F4 + VixenコレクターPH + サイトロン IR720 PROフィルター
赤道儀:NJP(AstroEQ-EQMOD)、PHD2 オフアキガイド ASI120MM mini、ガイドエラーRMS1.6″
カメラ:ZWO ASI533MC Pro、冷却 -20℃ ゲイン300、8分x8枚、フラット15枚、ダーク15枚、バイアス15枚
画像処理:DSS、PixInsight、RawTherapee、DeNoise AI、iPhone写真アプリ、トリミング60%
撮影地:東京都多摩地区自宅ベランダ 2021年1月7日

銀河中心が露出オーバーになっているが、明らかに外縁はよく写っている。銀河中心に向かって指数関数的に明るいんだったかね…  風が強かったのでガイドが安定しなかった。日本海側は大雪らしい。

IR720 ProフィルターのIR透過特性は次の画像のようになっている。

光害抑制能力も問題ないようだ。

Quad-Band Narrowband フィルターと比較すると、

IR72の方は約1時間露光、QBNの方は8時間なので、外縁については1桁くらい感度が良さそうだ。先駆者の方々の赤外で銀河の雲がよく写るとは、この辺りの事を語っておられたってことですよね。これは光害地帯でも使えそうです。これはもう伝説ではなくて確実だね。銀河外縁確実。

これを使わない手はないので、使おうと思うが、せっかくのワンショットナローバンド撮影だったのに、フィルター交換と追加画像処理かよ…  IRも通すQBNフィルターは無いものか。    

銀河の外縁がまた1ページ。

[追記1] デュアルバンドならIRも通すフィルターがあるようです。シベットさんのブロクに書いてありました。だから、サイトロンのQBフィルターは画像処理しにくかったのね。知らずに赤外カットせずに使っていたワタシですが、たしかにDR655フィルターで赤外カットしたら使いやすくなってたよね。赤外カットしないと銀河外縁も結構写ってました。じゃあ、銀河外縁撮影は、QBフィルターでいいんじゃないの。いやいや、光害抑制能力が… でもストーリーは繋がった感じ。

[追記2]SIGHTRON IR720、ZWO Duo-Band、TRIAD ULTRA QUAD-BANDの各フィルターで写る渦巻銀河の構成要素を比較してみました。

銀河外縁伝説 続NGC2903 IR720フィルター” への2件のフィードバック

  1. せっかくのカラーカメラが死んじゃいますが、でも、赤外いいですよね!
    もうちょい波長短くして、Kenko R1Pro
    https://www.kenko-tokina.co.jp/imaging/filter/blackandwhite/4961607152379.html
    あたりも試してみてはどうでしょうか。
    さすがにカラーだと赤みが強い色調になってしまうかもしれませんが、モノクロ変換して、LRGB合成というのが良いかもしれません。
    この場合、QBPをお持ちのようなので、QBPでカラー画像を撮って、LRGB合成。カラー作品化という感じになるかと思います。

    まあ、手間といえば手間なんですけど、
    https://www.electricsheep.co.jp/astroshop/?itemcode=filsli01
    こういうアイテム活用して、フィルタ交換をスムースにしていくのも一つ方法かな、と思います。フィルタが同じ厚みでないとピントは変わっちゃうので、こういうところも考えていかないと地味にハマるんですけどね・・。

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    1. UTOさん
      こんばんは。
      いつもコメントありがとうございます。
      赤外いいですよね。でもなんか銀河の雲がツルツルに写っちゃって、クモクモ感がないですよね。外縁だけに使いたい感じです。
      高い買い物したので、TRIAD ULTRA QUAD-BAND FILTERが活きる撮り方をもう少しやってみようかと思います。

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